■ 目的

  • ステロイド療法は、自己免疫疾患の治療の基本と考えられているが、その副作用である感染症、心血管系イベント等による生命予後の悪化が懸念されている。本研究では、ステロイド療法開始後に発生した患者の生命予後、activities of daily life(ADL)の低下につながる感染症、心血管イベント、骨壊死、骨折、精神症状などの有害事象の発生状況、さらに患者背景、ステロイド投与量との関連を解析することで、有害事象のリスクファクターを明らかにする。また、これら結果をふまえ、リスクを考慮したステロイド療法の適応基準、及びリスクを回避する対策を見いだすことで、安全性の高いステロイド療法を確立することを目標とする。

■対象

  • 国立病院機構(NHO)の患者で以下の①又は②の何れかをみたす満16歳以上の症例
    ①自己免疫疾患の確定診断が新規につきステロイド療法が開始された症例
    ②自己免疫疾患の確定診断が既になされ(過去2年以内)、無治療またはステロイド療法以外の免疫抑制療法が施行されていた症例で新規にステロイド療法が開始された症例

■内容

  • 前向きコホート研究

    Primary Endpoint
    ① ステロイドと関連が疑われる有害事象
      (感染症、心血管イベント、骨壊死、骨折、精神症状その他)
    ② 有害事象による死亡

    Secondary Endpoint 原疾患の疾患活動性

■研究責任者