■目的

  • わが国の高血圧症に占める原発性アルドステロン症の頻度を明らかにする
    ◇多施設共同研究によりわが国固有のエビデンスを創出
    ◇高血圧診療に従事する多数の診療科が参加可能
    ◇内分泌性高血圧の臨床的意義を啓蒙

■対象

  •  高血圧患者(外来、入院)

■内容

  • ◇原発性アルドステロン症は従来は全高血圧患者の1%以下とされてきたが、近年、アルドステロンとレニンの比 PAC/PRA比がスクリーニングに応用されるようになり、全高血圧患者の10~20%の高頻度であると報告され注目されている。
    ◇本症は副腎腫瘍の摘出により高血圧が治癒可能であり、さらにアルドステロンの臓器障害作用も指摘されている事から、適切な診断と治療が重要である。しかし特徴的な身体所見に乏しいことから、見過ごされている例も少なくないと考えられ、わが国における頻度の詳細は不明である。
    ◇本試験では外来通院中(入院も可)の高血圧患者を対象として、PAC、PRAを測定し、これらの絶対値および両者の比PAC/PRAを指標として原発性アルドステロン症をスクリーニングする。一定基準をみたした症例は「原発性アルドステロン症疑い」として、さらに確定診断に必要な検査(副腎CT、フロセミド立位試験など)を実施し、高血圧患者に占める割合を明らかにする。

■研究責任者