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独立行政法人国立病院機構
静岡てんかん・神経医療センター

臨床研究部長 髙橋 幸利(たかはし ゆきとし)

 

 

平成22年4月13日、静岡てんかん・神経医療センター(静岡県静岡市)髙橋幸利臨床研究部長が文部科学表彰科学技術賞(開発部門)を受賞いたしました。

 

【表彰名及び業績名】

 平成22年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)
 「感染症に伴う自己免疫介在難治神経疾患の病態診断法の開発

 

 この「科学技術分野の文部科学大臣表彰」は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的としている制度で、科学技術賞、若手科学者賞など、対象別にいくつかの賞が設けられています。
 このうち科学技術賞には、5つの部門があり、今回受賞した開発部門は、“我が国の社会経済、国民生活の発展向上等に寄与し、実際に利活用されている画期的な研究開発若しくは発明を行った者が対象”とされています。

     高橋臨床研究部長は、「感染症に伴う自己免疫介在難治神経疾患の病態診断法の開発」により難治てんかんの一つであるラスムッセン脳炎の病態における自己免疫異常に注目し、NMDA型グルタミン酸受容体(GluR)ε2(NR2B)およびGluRδ2に対する自己抗体の高感度測定法(イムノブロット法)を世界に先駆けて確立し、日本のみならず世界から検査依頼を引き受けています。また、本検査がラスムッセン脳炎にとどまらず急性辺縁系脳炎、慢性小脳炎、他の脳炎・脳症にも有用であることを明らかにしました。


 現在では、これらの疾患における早期病態診断と早期免疫療法の開始判断や予後改善に不可欠なものとなっています。
授与式は、4月13日に京王プラザホテルにおいて開催され、賞状と盾が授与されました。

◎授与式(4月13日 京王プラザホテルにて)

 

 

◎文部科学大臣表彰受賞者に係る理事長表彰(平成22年5月28日 機構本部にて)

            

    
             
  

 


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