• このページを印刷する - 平成26年度補正予算「電子カルテデータ標準化等のためのIT基盤構築事業」事業完了の報告

平成26年度補正予算「電子カルテデータ標準化等のためのIT基盤構築事業」事業完了の報告

 独立行政法人国立病院機構において、平成27年度2月より実施しておりました標記事業につきまして、下記のとおり平成28年3月31日をもって完了致しましたことをご報告申し上げます。
 今後は、本事業の成果が他の医療機関での導入がなされるよう、普及促進をはかっていくとともに、本事業で集積されたデータの利活用を進め、我が国の医療の質向上に貢献して行きたいと考えております。


1 事業名等
 電子カルテデータ標準化等のためのIT基盤構築事業(13.0億円)
 ※「平成26年度地域診療情報連携推進費助成金」(厚生労働省)として交付されたもの。

2 実施期間
 平成27年2月3日~平成28年3月31日

3 事業を行う背景
 平成26年6月24日に閣議決定された「世界最先端IT国家創造宣言」では、地域を越えた国民への医療サービスの提供等を可能とする医療情報利活用基盤の構築を目指し、医療情報連携ネットワークについては、電子カルテを含めたデータやシステム仕様の標準化等を行い、平成30年度までに全国への普及・展開を図ることとされています。
 しかしながら、電子カルテについては、ベンダー毎で開発が行われ、各病院が使いやすいようにカスタマイズされるなど、電子カルテデータの形式が標準化されないまま普及したことから、電子カルテ上で使用されている病名や医薬品等のコードがベンダーや病院で異なり、標準化の課題となっています。

4 事業の概要
 課題である電子カルテデータの標準化に向け、国立病院機構の病院に電子カルテを供給しているベンダー6社(※1)の協力の下、機構41病院にSS-MIX2 Ver1.2c完全準拠のモジュールの導入及び標準コードの整備を行い、その導入で順等の工程を「ドキュメント(手順書)」の形で取り纏めを行いました。

 ※1・・・株式会社SBS情報システム、亀田医療情報株式会社、株式会社ソフトウェア・サービス、
       株式会社日本アイ・ビー・エム、日本電気株式会社、富士通株式会社


 さらに、各ベンダーにより導入された、SS-MIX2モジュールが標準的なデータ作成を実施できているかを確認するため、国立病院機構本部においてデータを蓄積しつつ、データフォーマットの検証作業(バリデーション)を行うためのシステムを構築(※2)するなど、モジュールの品質管理も行っております。

 ※2・・・株式会社日立製作所による

5 事業の成果

  • 本事業で国立病院機構の病院が導入したモジュールは最新のSS-MIX2 Ver1.2cに完全準拠していることから、従前のモジュールで課題となっていたベンダー毎の表記ゆれ等の問題が解決され、データ形式の標準化が可能となります。
  • 他の医療機関が厚生労働省標準規格に準拠(SS-MIX2・標準コード等)したシステムを導入するに当たり、本事業で作成したドキュメント(手順書)を活用することにより、専門的な知識を要することなく、簡便に導入することが可能となります。


6 今後の展開と可能性
 本事業の成果が他の医療機関での導入がなされるよう普及促進を図っていくとともに、本事業で集積されたデータを「国立病院機構診療情報集積基盤(NCDA:NHO Clinical Data Archives)」として整備し運用するなかで、我が国の医療の質向上に資する各種コンテンツ(臨床評価指標の開発、研究の推進、経営改善のための各種分析等)としての利活用を進めていきたいと考えています。

7 備考
 本事業の各種成果物につきましては、インターネット上で公開しております。
 ■ 国立病院機構サイト: https://www.hosp.go.jp/cnt1-1_000070.html

PDFファイルをご覧いただくためには、アドビ社のAdobe® Reader® が必要です。最新のAdobe Readerはアドビ社のサイトより無料でダウンロード可能です。

ダウンロードはこちら

登録日: 2016年4月13日

  • ページの先頭
  • 戻る
  • このページを印刷する - 平成26年度補正予算「電子カルテデータ標準化等のためのIT基盤構築事業」事業完了の報告