国立病院機構・労働者健康福祉機構間の連携について

平成24年6月時点での報告

 


 

H24.06.27

 

はじめに

 国立病院機構と労働者健康福祉機構間の連携の推進、強化を確実に実施するため、平成24年2月2日に厚生労働省所管課及び両法人において、今後の進め方を協議し、平成24年2月24日に「国立病院機構・労働者健康福祉機構協議会設置要綱」を定め、第1回協議会を開催した。これを受けそれぞれの作業グループにおいて連携推進・連携強化について積極的に検討を行い、その結果を平成24年3月26日の協議会において協議の上、中間報告(平成23年度末時点)としてとりまとめるとともに、引き続き連携強化等に努めていくこととしたところである。これを踏まえ、6月19日の協議会において、6月時点における状況を以下のとおり取りまとめた。

 

これまでの連携検討状況等

 

(1)医薬品の共同購入

 

 平成24年7月~26年6月までの2年間において、約9千品目について全ての国立病院及び労災病院並びに国立高度専門医療研究センターが参加する共同購入を実施することとし、入札を実施、6月末に契約締結予定である。

 

(2)医療機器の共同購入

 

 平成24年度において、CT、MRI、ガンマカメラ、X線透視撮影装置、マンモグラフィーの5機種について共同購入を実施することとし、6月11日に入札公告を実施、29日に入札説明会を実施予定である。

 

(3)治験の共同実施

 

 平成24年度において、治験依頼者から新規治験等参加意向調査の依頼があった場合に、治験依頼者の了解が得られれば相手方にも調査を紹介することとしている。

 また、共同実施に必要なCRC(治験コーディネーター)の養成のため、国立病院機構が主催する「初級者臨床研究コーディネーター養成研修」(日本臨床薬理学会認定)に24の労災病院から職員が参加した(5月実施)。

 

(4)診療情報システム等の情報共有

 

 平成24年度において、国立病院機構が公表している臨床評価指標を参考に、労働者健康福祉機構においても共通的な指標を検討するため、国立病院機構の臨床評価指標計測マニュアルを確認の上、具体的な計測方法について検討を進めている。(6月18日作業部会開催)

 また、平成24年度において、両機構が運用している診療情報システムに関する情報交換を進める。

 

 

(5)医学的知見・症例データの共有化

 

 平成23年度においても、労働者健康福祉機構が行う労災関連疾患の研究に国立病院機構の医師が参加し症例データを提供するなどの連携・協力を行ってきたところであり、平成24年度において、このような連携・協力を引き続き推進するとともに、両法人の近接する病院等における合同研修・症例検討会の開催等について検討を行っている(6月18日作業部会開催)。

   さらに、11月開催予定の国立病院総合医学会及び12月開催予定の日本職業・災害医学会学術大会の開催情報を相互に提供し、研究者の交流を促進する。

 

 

(6)人事交流

 

 平成23年度において、両法人の個々の病院間では、年間約300人日の医師派遣による連携・協力を行ってきたところであるが、平成24年度においても、このような連携・協力を引き続き推進しているところである。

   また、両機構研修制度への相互参加については、国立病院機構が主催する「初級者臨床研究コーディネーター養成研修」に労災病院職員が参加(上記(3)参照)しているほか、今後も、両法人間で研修の効果的活用等について検討を行っている。

 

今後の連携について

 上記に加え、各事項とも引き続き両法人間の連携強化、深化に努めていくこととしている。